日本では、昔から数多くの生薬が薬として使われてきました。
その中で、現在でも多くの人々に愛用されている生薬のひとつが、ウコンです。
その効果や安全性については、歴史が証明しています。
さらに、新たな薬理作用も確認されており、大きな注目が集まっています。
ウコンというと、二日酔い予防や改善といった効果がよく知られています。
実は、それ以外にも様々な健康効果があることをご紹介していきます。
《目次》
ウコンが世界で注目されている理由
ウコンは、多年草で全世界で53種類以上あると言われています。
ウコンの主要な成分は、根茎に蓄えられています。
薬用として優れているのは春ウコンで、クルクミンやミネラルを多く含んでいます。
ウコンは、世界中の研究者から注目されています。
クルクミンの優れた効果
主要成分のクルクミンや精油成分には、強力な抗酸化作用があります。
抗酸化作用は、ビタミンEの10倍もあると言われているのです。
高い安全性と効果が認められており、現在でも世界中で研究が進められています。
クルクミンは、昔から殺菌作用があることで知られていました。
ピロリ菌退治にクルクミンが大注目されている
最近では、殺菌作用だけでなく、ピロリ菌退治でも注目を集めています。
ピロリ菌は、世界保健機構によって発がん性物質だと認定されています。
そのため、アメリカではがんの臨床研究を含む様々な領域でピロリ菌を殺菌するクルクミンが使われているのです。
ピロリ菌退治ができる成分として、クルクミンは世界中で脚光を浴びているのです。
ウコンには消化不良を改善する効果があります
スパイシーな香りで食欲を回復させる
実は、ウコンには胃の働きを活性化する効果があります。
わかりやすい例が、カレーライスです。
カレーのスパイスには、ウコンが使用されていることが多くあります。
別名ターメリックともいい、これは香辛料の一つでもあります。
食欲がないときでもカレーの匂いを嗅ぐと食欲が出てきたり、お腹が空くことがあります。
これは、ターメリックの作用の一つです。
ターメリックの作用
ターメリックには胃の働きを活性化して、食欲を増進させる効果があります。
また、胃液の分泌促進をすることで胃粘膜を保護することもできるため、刺激物から胃を守ることもできるのです。
このようにウコンには、二日酔いを改善するだけでなく、消化不良改善作用があります。
また、ストレスから食欲が湧かなかったり、胸焼けがするという時にも、飲むことで症状を抑えることができます。
ウコンの摂取で風邪予防にもなる
日本人の中には、寒い冬になって風邪を引きそうになると生姜湯を飲む人が多いです。
最近は、ウコンを風邪防止対策に使っている人も増えています。
苦みがあるので、はちみつと一緒に溶かして飲むと、のどが殺菌され、風邪防止効果が期待できます。
ウコンに含まれるクルクミンの性質
クルクミンは、水に溶けにくくて、油に溶けやすい性質があります。
そのため、油と一緒に摂取すると、体への吸収がスムーズになります。
大豆に含まれているレシチンと一緒に摂ると、小腸から吸収されやすくなります。
摂取するときに気をつけること
クルクミンは、サプリメントや二日酔い用のドリンクなどに配合されており、多くの人が利用しています。
しかし、加工されていないクルクミンを摂取する場合は、用法と用量を守って摂取することが大事です。
ウコンには鉄分が豊富に含まれているため、肝機能が低下している方が摂取すると病状が悪化する可能性があります。
そのため、肝機能障害のある方は摂取を控える必要があります。
元気を出したいのに食欲が湧かないという方やいつまでたっても胸焼けがスッキリしないという方には、この食品や香辛料を使用した食事やドリンク、サプリメントがおすすめです。